BioContinuum™ HDが新たに販売開始されました。ライフサイエンスとマテリアルサイエンスのアプリケーションのために、あらゆる機能を搭載した唯一のポストコラム型イメージング、エネルギーフィルタです。BioContinuum HDは透過型電子顕微鏡(TEM)像のコントラストを改善するゼロロスフィルタリングが可能であり、さらに電子エネルギー損失分光法(EELS)やエネルギーフィルタ透過電子顕微鏡法(EFTEM)のデータ取得を実現するアップグレードが提供されています。
BioContinuum HDには、最新世代のGIF電子光学系とK3®カメラの革新的な直接検出型カメラの技術、そしてGatanの最先端のEELSとEFTEMのデータ取得、解析機能が組み合わされています。エネルギーフィルタ、カメラ、そしてソフトウェアの強力な組み合わせが、クライオ電子顕微鏡法(cryo-EM)、クライオ電子線トモグラフィ(cryo-ET)、低電子線照射量STEMスペクトラムイメージング、EELS、EFTEMに対して最適化されています。BioContinuum HDによって、生物高分子の原子構造や疾患の進行に対する分子レベルでの知見を深めることが可能であり、さらにライフサイエンスとマテリアルサイエンスに特化したアプリケーションへと研究の幅を拡げることが出来ます。
最も使い易く、同時に様々な用途に使用可能なシステムとするために、BioContinuum HDイメージングフィルタはDigitalMicrograph®、STEMPack™ スペクトラムイメージングシステム、Latitude® S、Latitude T、Latitude Dを含む強力なGatan Microscopy Suite®によって制御されています。また、BioContinuumイメージングフィルタは、これまでのライフサイエンス用データ取得のためのThermo Scientific社製EPUソフトウェア、Thermo Scientific社製トモグラフィソフトウェア、Serial EM、Leginionにインテグレートすることも可能です。
BioContinuumイメージングフィルタには、ふたつのモデルが選択可能です:
BioContinuum | BioContinuum HD | |
---|---|---|
モデル番号 | 1067 | 1067HD |
検出器 | K3 | K3 |
リアルタイム モーションコレクション | オプション | オプション |
組み込み型センタリング済みビームストッパー | オプション | オプション |
EELS 取得機能 | - | オプション |
EFTEM 取得機能 | - | オプション |
STEM観察用組み込み型BF/DF検出器 | - | オプション |
BioContinuum HDイメージングフィルタは、Thermo Fisher製、日本電子株式会社製、株式会社日立ハイテク製の各透過電子顕微鏡に装着可能です。
安定した収差補正光学系
- 最小化された像ひずみ、エネルギーひずみ: 最先端の光学系によって、像のひずみを抑え視野全体に対する均質な像観察を実現
- 最も安定な光学系: 究極のZLP安定性を実現することで、像観察の中断無く一貫したデータクオリティを実現
高いクオリティ、高スループットの像観察
- 最高のDQEと幅広い加速電圧に対応: 80~300kVの加速電圧範囲から最高の分解能でデータ取得
- 高速データ取得: 1時間当たり600を超えるムービーデータを日常的に取得
- 広視野: 単粒子解析における生産性を最大化し、大きな生物構造内部の高分解能像を取得するcryo-ETに最適
優れた操作性
- DigitalMicrograph、Latitude、AutoFilter® ソフトウェアプラットフォームによる動作: 最新の測定に求められる対応能力を全く犠牲にすることなく操作性を向上
- あらゆる検出器に対するワンクリックでの調整とアライメント機能: 優れたアルゴリズムを採用することで全てのユーザーに対して高速化と良好な光学系アライメントを提供
柔軟なアップグレード対応
- 将来に渡って無駄とならない投資: BioQuantum® K2からEELSとEFTEM機能を備えたBioContinuum HDへと既設のあらゆる装置に対して容易にアップグレード可能
モデル1067HD
データシート
関連製品
BioContinuumイメージングフィルタ
K3 カメラ
Latitude S ソフトウェア
Elsa™クライオトランスファーホルダー
関連資料
ナイキスト周波数
線量分割および視野移動補正
カウンティングと超解像を用いたDQEの向上
Modulation transfer function (MTF) curves | ||
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200 kV | 300 kV | |
K3 |
CDS | CDS |
Standard | Standard |
ACKNOWLEDGMENT
Continuing our prosperous collaborations that built the K2, the K3 is the successful result of Peter Denes' team at Lawrence Berkeley National Laboratory and David Agard.