3DED: データ取得とデータ解析の概要
結晶性材料中の正確な原子配列の決定は、構造と物性間の関係を理解する上で重要です。そして新たな材料の合成方法に利用することも出来ます。これまでの数十年間、サブミクロン/ナノメートルサイズの結晶の構造決定に三次元電子線回折(3DED)が用いられてきました。この手法は連続傾斜電子線回折法 (Continuous Rotational Electron Diffraction; CRED) やマイクロED (Microcrystal Electron Diffraction, MicroED) とも呼ばれます。この手法を用いることで、酸化物やゼオライト、MOF、タンパク質、薬物などの正しい構造がこれまでに報告されています。3DEDで使用する連続データ取得モードによって、より高速のデータ取得が可能となり、電子線照射に敏感な様々な材料に対しても有効な手法となっています。
本ウェビナーでは、北京大Xiaoge Wang博士によりこの興味深い手法の概要をご紹介頂き、3DEDデータの取得方法といくつかの基本的な3DEDのデータ解析手法についてデモンストレーションを行います。